昔から靴が大好き。
靴はちゃんとメンテしてあげればその輝きは失われない。
それに履いている人の形に育っていくもの。
もちろん流行りの形はある。
だけど、どの年の型も定番の型もそれぞれが職人によって作られた芸術作品。
それぞれの靴にそれぞれの個性が宿っている。
そして人だけじゃない、大事にすればモノだって育っていく。
だから靴は何足も欲しくなってしまう、まさに男のロマン。
今日は朝から金沢へおつかい。
模試を欠席した生徒の解答用紙を持って香林坊にある北國新聞へ。
奥さんも一緒に行きたいというので、最初はフォーラスでバーゲンの下見。
たまには洒落乙な恰好をしていくか…
と、黒いカシミアのニットに合わせてスエードのチャッカブーツをチョイス。
この靴は20代前半ごろから持っている年季の入ったもの。
メーカーはCrockett&Jones.
靴好きなら誰もが知るイギリスの超有名メーカー。
最近あまり品のある恰好をしないので活躍の時は少ないが、久しぶりに履いてみた。
やはり名品は年代を感じさせない。
フォーラスを歩き回った後北國新聞へ向かう。
スタスタと北國新聞前のスクランブルと歩いていると「ペコペコっ」と妙な音がしだした・・・
あれっ?
見ると靴底がはがれかけている。
ヤバッ…この音微妙に恥ずかしい。
足を怪我してるわけでもないのに「痛たたっ」などどいいながら足を引きずり気味にビルの中へ。
入り口のホールはやたらと音が響く。
靴をできるだけ上下させないようにもう足をズリズリしながらエレベーターに乗り込もうとした瞬間足がいきなり軽くなった。
ペコッ
靴底が分離した(笑)
そうか・・・こうなってしまえば音がしなくなったのか・・・
という思いと同時にあの青春時代の楽しかった思い出がまた一つ幕を閉じたのだと感じた。
革は成長するが、靴底はゴム。
ゴムは成長することがなく硬くなるばかり・・・劣化をとめることはできない。
模試の答案を事務局に渡した後、靴底を持ち音もしなくなった靴でスタスタと駐車場に戻った。
なぜか沸き起こる爽快感。
いままでありがとう。
わが青春のチャッカブーツよ永遠なれ・・・
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